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バルク・カット・リコンプ どれを選ぶ?体脂肪率で決める2分セルフ診断

筋トレと体組成 · 2026年9月2日更新
結論

選ぶ基準は「今の体脂肪率の帯」と「トレーニング歴」の2つです。男性25%以上・女性32%以上(ACEの「肥満」カテゴリ)ならカット(減量)が先男性12%以下・女性20%以下ならバルク(増量)が先、その中間の帯はトレ歴で決めます。筋トレ歴1年未満/長いブランクからの復帰/体脂肪が高めのどれかに当てはまるなら、体重を大きく動かさないリコンプが成立しやすい条件です。増量が「筋肉になっているか」の物差しはAlan Aragonのモデル(初心者は体重の1〜1.5%/月、中級者0.5〜1%、上級者0.25〜0.5%)、減量は週に体重の0.7%程度(Garthe et al., 2011)妥当な筋肉増加レンジの上限の約2倍を超えて増えていれば、増えた分の大半は脂肪と考えてください。体組成の数値は推定であり、医療診断ではありません。

Key takeaways
  • 判断軸は体脂肪率の帯 × トレーニング歴の2つだけ。小数第一位で戦略を変えない。
  • ACEの体脂肪率カテゴリ:男性18〜24%が「平均」・25%以上が「肥満」/女性25〜31%が「平均」・32%以上が「肥満」
  • 妥当な筋肉増加は初心者 体重の1〜1.5%/月、中級者0.5〜1%、上級者0.25〜0.5%(Aragonモデル・経験則)。女性は絶対量でおよそ半分が目安。
  • 体重77kgの中級者が月1.8kg増えたなら、筋肉として妥当なのは多くても約0.8kg。残り約1kgは脂肪と水分。
  • 最初の3〜4週はグリコーゲンと水分で1〜2kg動く=まだペースを判断しない。
  • 切り替えは二択にしない。早期=1日100〜200kcalの微調整 → 数ヶ月続くなら4〜6週のミニ減量 → その後は週1回の記録習慣

「増量すべきか、減量すべきか、それとも体重を変えずに中身だけ入れ替えるのか」——この問いは、好みではなく今の体組成で答えが出ます。まず用語を1行で定義します。バルク(増量)=カロリー黒字で筋肉を増やす期間。カット(減量)=カロリー赤字で脂肪を落とす期間。リコンプ=体重をほぼ動かさずに、脂肪を減らしながら筋肉を増やす進め方。この記事では、判断表・実数の計算例・切り替えの閾値まで、その場で自分に当てはめられる形で整理します。

バルク・カット・リコンプは何がどう違う?

3つの違いは「カロリー収支の向き」と「体重計に出る変化の大きさ」です。どれが優れているという話ではなく、今の体脂肪率に対して効率が良いのはどれかという話です。

戦略カロリー収支体重の動き主に向く人
バルク(増量)黒字(目安 +200〜300kcal/日)ゆっくり増える体脂肪率が低い帯にいて、サイズを伸ばしたい人
カット(減量)赤字減る(週0.7%程度が目安)体脂肪率が高い帯にいる人、絞りたい期限がある人
リコンプほぼ均衡〜わずかな赤字ほぼ動かないトレ歴が浅い人・復帰組・体脂肪が高めの人

※ カロリーの数値は一般に使われる目安であり、公的な基準値ではありません。

自分はどれを選ぶべき?体脂肪率で決める判断表

体脂肪率の「帯」に自分を置けば、第一候補はほぼ決まります。下表の左列はACE(American Council on Exercise)の体脂肪率カテゴリという確立した公開基準で、右列の戦略は実務で広く使われる経験則(目安)です。両者は性格が違うので、分けて読んでください。

男性の体脂肪率(ACEカテゴリ)女性の体脂肪率(ACEカテゴリ)第一候補(経験則)
6〜13%(アスリート)14〜20%(アスリート)バルク。ここからさらに絞っても得るものが少ない
14〜17%(フィットネス)21〜24%(フィットネス)トレ歴で決める。歴が浅ければリコンプ、伸ばしたいならバルク
18〜24%(平均)25〜31%(平均)リコンプ or 軽いカット。歴が浅いほどリコンプが通る
25%以上(肥満)32%以上(肥満)カット優先。ここでの増量は脂肪の割合が大きくなりやすい

※ 左2列の区分は ACE(American Council on Exercise)の体脂肪率カテゴリ。右列は公的基準ではなく、実務でよく使われる目安です。体脂肪率の帯が分からない場合は、見た目から当たりをつける体脂肪率の見た目チェック(無料ツール)で先に帯を決めてから戻ってきてください。

正直に言うと、この表の境界線はきれいな1本の線ではありません。家庭用の体組成計は水分量で数値が動き、測定方式が違えば数ポイントずれることも珍しくありません。だから16.8%か17.2%かで戦略を変えないでください。見るべきは帯であり、帯をまたぐ方向に動いているかどうかです。

トレーニング歴はどう仕分ける?

本格的な筋トレを継続してきた期間で、初心者(1年未満)・中級者(1〜3年)・上級者(3年以上)に分けます。年数そのものより「その期間、継続的に負荷を伸ばせていたか」が実質です。数ヶ月おきに中断していた3年は、実質1年に近いと考えてください。長いブランクからの復帰は、初心者寄りに扱います——一度作った筋肉は取り戻しが速いことが一般に知られており、この時期はリコンプが最も通りやすい局面です。

リコンプが本当に効くのはどんな人?

脂肪減と筋肉増を同時に進められるのは、主に3つの条件のどれかに当てはまる人です。裏を返せば、トレ歴が長く体脂肪も低い人ほどリコンプは通りにくく、バルクとカットを期間で分ける方が効率的になります。

リコンプの厄介なところは、体重計がまったく動かないことです。うまくいっている月と、何も起きていない月が、体重の上ではまったく同じに見えます。だからリコンプを選ぶ人ほど、体重以外の記録が必須になります(詳しくはボディリコンプとは)。

増量ペースはどれくらいなら「筋肉」と言える?

妥当な筋肉増加の目安は、Alan Aragonのモデルで初心者が体重の1〜1.5%/月、中級者0.5〜1%、上級者0.25〜0.5%です。これは実測値ではなく広く使われる経験則なので、小数ではなくで見てください。

トレ歴妥当な筋肉増加(月あたり)体重77kgの場合体重55kgの場合
初心者(1年未満)体重の1〜1.5%約0.8〜1.2kg約0.6〜0.8kg
中級者(1〜3年)体重の0.5〜1%約0.4〜0.8kg約0.3〜0.6kg
上級者(3年以上)体重の0.25〜0.5%約0.2〜0.4kg約0.1〜0.3kg

※ Alan Aragonのモデル(実務で広く引用される経験則)に基づく目安レンジ。女性は絶対量でおよそ半分程度になるとされます。個人差が大きく、この通りになるとは限りません。

増えた体重が脂肪かどうか、どう見分ける?

月あたりの増加量を上表のレンジと突き合わせ、上限の約2倍を超えていれば、増えた分の大半は脂肪だと判断します。実数で見ると分かりやすくなります。

体重計以外にも、脂肪側が増えたことを示す反証可能なサインがあります。袖や肩まわりより先にウエストがきつくなったら、増えているのは主に脂肪側です。逆に、ベルトの穴が変わらないのに体重だけ増えているなら、増量としては良い経過です。体重は「どれだけ増えたか」しか教えてくれず、「何が増えたか」は教えてくれません。

カットに切り替えるサインは?——二択にしないための段階

切り替えは「増量を続ける/全部やめる」の二択ではなく、ずれの大きさと期間に応じた3段階で考えます。増量を火災報知器ではなくサーモスタットのように扱ってください——鳴ったら全部止めるのではなく、月に一度、少しだけ回す。

判断材料をどう記録すればいい?

必要なのは、体重・ウエスト・体組成の推移・おなじ条件の写真の4つで、すべてを1つのアプリで賄う必要はありません。目的別に実在の選択肢を並べます。

手段(代表例)この判断に効くこと向く人
BodyNote(iOS)ウエストなど15部位のサイズを実測して記録。ビフォーアフター写真比較、グラフ、CSV入出力(掲載情報による)メジャーで測った実測値を残したい人
BodyJourney(iOS)前回写真を半透明で重ねるオーバーレイ撮影で、同じ角度・構図に揃えられる(掲載情報による)写真の条件を揃えて残したい人
スマート体組成計
タニタ/オムロン/RENPHO/Withings
BIAで体脂肪率・筋肉量を毎日推定。水分量で変動する乗るだけで毎日の推移が欲しい人
あすけん(iOS/Android)食事記録が主。カロリー黒字/赤字とたんぱく質の管理収支そのものを管理したい人
Bodilab AI(iOS)写真1枚から体脂肪・除脂肪・12部位を推定し、週次の推移と次の一手を返す。自分のDEXA/InBody実測値で校正できる「増えた分は筋肉か脂肪か」の答え合わせをしたい人

写真AIの体脂肪推定は、研究条件下でDEXA比 平均2〜3ポイント程度の誤差という報告があります(出典:arXiv smartphone body-composition study)。実使用では照明・姿勢・服装・水分でさらに変わるため、1枚の絶対値ではなく推移を見るのが実用的です。開示:本記事はBodilab AIの運営が書いています。競合の優れた点も隠さず載せています——実測値の管理ならBodyNote、撮影条件を揃えるならBodyJourney、食事の収支ならあすけんの方が向いています。組み合わせて使うのが自然です。

その増量、筋肉になってる?毎週おなじ1枚で答え合わせ。

Bodilab AI は、撮るだけで体脂肪・除脂肪(筋肉側)と12部位の変化をAIが推定。バルク・カット・リコンプのどれを選んでいても、「今のやり方が効いているか」を毎週の推移で確認できます。体組成の測定値は推定であり、医療診断ではありません。

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よくある質問

バルクとカットとリコンプ、結局どれを先にやるべきですか?

体脂肪率の帯で決めるのが実務的です。男性で25%以上・女性で32%以上(ACEの「肥満」帯)ならカットが先、男性12%以下・女性20%以下ならバルクが先、その中間はトレーニング歴で決めます。筋トレ歴1年未満・長いブランクからの復帰・体脂肪が高めのいずれかに当てはまるなら、リコンプが成立しやすい条件です。

体脂肪率何パーセントから増量(バルク)を始めていいですか?

広く使われる経験則では、男性は12〜15%以下、女性は20〜23%以下が増量を始めやすい帯とされます。これは公的な基準ではなく実務上の目安です。理由は、体脂肪が高い状態から増量すると、増えた分に占める脂肪の割合が大きくなりやすく、後のカット期間が長くなるためです。

リコンプ(体重を変えずに脂肪を減らし筋肉を増やす)は誰でもできますか?

誰でもではありません。一般に成立しやすいのは、筋トレ歴が浅い人、長いブランクから復帰した人、体脂肪率が高めの人の3つのどれかに当てはまる場合です。トレーニング歴が長く体脂肪も低い人ほど、脂肪減と筋肉増を同時に進めるのは難しくなり、バルクとカットを分ける方が効率的になります。

増量中に増えた体重が脂肪か筋肉か、どう見分ければいいですか?

月あたりの増加量を、妥当な筋肉増加のレンジと比べます。Alan Aragonのモデルでは中級者の筋肉増加は体重の0.5〜1%/月が目安なので、体重77kgなら月およそ0.4〜0.8kg。実際に月1.8kg増えていれば、筋肉として妥当な分は多くても約0.8kgで、残る約1kgは脂肪と水分です。妥当レンジの上限の約2倍を超えたら、増えた分の大半は脂肪と考えるのが安全な目安です。

最初の数週間で体重が2kg増えました。増量ペースが速すぎますか?

まだ判断できません。筋グリコーゲンは1gあたり約3gの水を伴って蓄えられるため、摂取量を増やした直後の3〜4週間は水分とグリコーゲンだけで体重が1〜2kg動きます。ペースの良し悪しは、この期間を過ぎた5週目以降の変化で判断してください。

カットに切り替えるサインはありますか?

わかりやすいサインは、袖や肩まわりより先にウエストがきつくなること、そして月あたりの増加が妥当な筋肉増加レンジの2倍を超え続けていることです。ただし切り替えは全か無かではなく、早期なら1日100〜200kcalの微調整、数ヶ月続いていれば4〜6週の短いミニ減量、という段階で考えます。

減量(カット)のペースはどれくらいが目安ですか?

Garthe et al.(2011年)のエリート選手を対象にした研究では、週に体重の約0.7%のグループは除脂肪量を維持・増加できた一方、約1.4%の速いグループは除脂肪量も一緒に減りました。実用上は週0.7%前後を目安、1%を超えたら注意、1.4%に近づいたら見直しのサインという3段階で捉えるのが現実的です。

体脂肪率が測るたびに違うのですが、どう判断すればいいですか?

1回の数値ではなく帯(レンジ)と推移で判断してください。家庭用の体組成計は水分量の影響を受け、測定方式が違えば数ポイントずれることも珍しくありません。小数第一位の違いで戦略を変えず、毎週おなじ条件で記録して4週間の傾き(向き)を見るのが実用的です。体組成の数値は推定であり、医療診断ではありません。

本記事の内容は一般的な情報であり、個人差があります。ACEの体脂肪率カテゴリ以外の数値(増量ペース・カロリー・切り替えの閾値など)は実務で広く使われる目安・経験則であり、公的な基準値ではありません。体組成(体脂肪率・除脂肪量等)の測定値は推定であり、医療診断ではありません。持病がある方、食事や運動を大きく変える場合は、自己判断せず医師・専門家にご相談ください。